FX取引におけるループイフダンは、規律ある取引を自動で行ってくれる心強いシステムです。
だけど最近上がっていた通貨ペアが下がり続けて含み損が拡大している……。
ずっと運用してきたレンジから市場が外れてしまうかも……。損切りするべき?するとしたらいつ?
取引の成功はシステムだけでなく、投資家本人の適切なリスク管理と資金管理にかかっています。
この記事では、ループイフダンでの「損切り」の基本から、最大の失敗である「強制ロスカット」を回避するための具体的な戦略。
運用者が自ら判断すべき手動決済のタイミングまでを解説します。
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損切りの役割と基本の仕組み

損切りとは、保有ポジションが含み損を抱え、これ以上の損失拡大を避けるために、投資家自身の意思で決済し損失を確定させる行為です。
投資におけるリスクコントロール要素であり、「ストップロス」とも呼ばれます。
損切り機能の最大の役割は、投資家が事前に設定した許容損失額を超えないように、資金全体を守るためのセーフティとして機能することです。
これにより、感情的な判断による損失の「塩漬け」を防ぎ、次の取引機会のための資金を温存することができます。
損切り機能の究極的な目的は、強制ロスカットという最大の失敗を回避することです。
強制ロスカットは、相場の逆行などにより口座の有効証拠金がポジション維持に必要な取引証拠金を割り込んだ際、証券会社によってポジションが強制的に決済されることです。
取引証拠金の100%まで有効証拠金が減ってしまうとループイフダンでも自動ロスカットになります。
これは投資家を借金から守るための最終安全装置ですが、結果として資金の大部分を失います。
対して、損切りはロスカット水準よりも手前の任意のラインで発動します。
個々のポジションの損失を早期に確定することで、口座全体の有効証拠金の減少を食い止め、残りの資金を温存し、強制ロスカットの発生を根本的に遠ざけます。
ループイフダンでは運用開始時に「損切りあり」か「損切りなし」を選択できます。
「損切りあり」を選択した場合、新規注文が約定すると同時に設定した最大ポジション数を超える場合、自動で古いポジションから決済を行い損切りを行います。
最大ポジション: 運用を開始する際「新規注文可能額」「通貨ペア」「売買システム(値幅)」「取引数量」から自動で(最大限の値が)算出されます。
機能の制約: 〇〇pips乖離したら~の様に値幅を指定して設定することはできません。
損切り貧乏とロスカット接近のメカニズム

損切りは有用な機能ですが、その設定を誤るとかえって資金を削り、ロスカットに近づくという事態を招きます。これが損切り貧乏です。
損切り貧乏とは小さな損切りが頻繁に発生し、その積み重ねによって資金が徐々に減少していく状態です。
主として短期的な利益目的の狭い値幅設定により、相場の小さな動きで多くのポジションを持つ。
損切り幅も狭くなるため、わずかな相場の逆行や高騰・下落で損切りが発動。
利益確定よりも損切りによる損失確定が優勢となり、有効証拠金が徐々に削られる。
この主な原因は、システムの値幅(新規注文の間隔)や最大ポジションが、実際の相場の値幅(ボラティリティ)に対して小さすぎることにあります。
損切りが多発し有効証拠金が減少するとロスカット回避のための余裕も削り取られ、相場が大きく逆行した際などに含み損に耐える余力を失わせます。
結果として、強制ロスカットが発動する水準(ロスカットライン)が現在のレートに近づき、かえって強制ロスカットのリスクを高めてしまうのです。
対策としては、売買システムの値幅を大きく、数量は小さくし、最大ポジションを十分に大きく設定。相場のノイズレベルでは発動しない「遊び」を持たせることが重要です。
資金管理が命綱:ロスカット回避のための資金戦略

強制ロスカットを回避する最も確実な方法は、適切な初期資金の準備と口座維持率の維持です。
システム運用のための初期資金は、過去の最悪の相場変動に耐えられるように逆算して決定します。
目安資金表を参考に 過去の相場の高値と安値、少なくとも直近数年で記録された最大の値動きを基に見積もり。
実際に算出した証拠金は、あくまで最低限必要なものであることを念頭に、口座には多めに資金を入れて余裕を持ちましょう。
口座維持率は、有効証拠金が必要証拠金に対してどれだけの割合があるかを示す指標であり、ロスカット水準を知るヒントです。
ループイフダンアプリでは右上に実行レバレッジと並び表示されています。
ループイフダンでは、口座維持率が150%を下回ると注意喚起のメールが投資家に届く仕組みになっています。
ロスカットを回避するためには、この水準から遠い高い口座維持率を常に維持することになります。
余裕を持った口座資金がロスカットラインを遠ざける確実な唯一の方法です。
損切り設定をせず通貨ペアが一定のレンジ内で推移することを信じる、あるいはひたすら相場反転を待つ戦略は、究極的には圧倒的な資金力がある場合にのみ検討可能です。
リスク: 大暴落や長期的なトレンド、レンジアウトが発生した場合、資金に余裕があっても、回復を待てず手動損切りや最悪の場合強制ロスカットとなり、大きな損失につながります。
適した通貨ペア: ボラティリティがほどよく、長期的に見て明確なレンジ相場を形成している通貨ペア(例:一部の先進国通貨同士のペアなど)に限定されます。
適さない通貨ペア:長期下降トレンドが明確な新興国通貨での「損切りなし」はとても危険です。
失敗から学ぶ:手動決済が必要なタイミング

システム設定上の損切り機能とは別に、投資家自身が運用を停止し、手動で決済(損切り)すべき状況が存在します。
これは、運用計画で前提とした相場構造が根本的に変化したときです。
自動売買システムでは対処しきれない、外部環境の大きな変化を察知することが重要です。
- 中央銀行の急激な政策転換(利上げ・利下げ)、または地政学的重大リスクの発生。
- これにより、過去のレンジ相場が崩壊し、長期的な一方通行のトレンドが始まる可能性が高い。
- 過去数年間の高値・安値を明確にブレイクし、強い勢いで一方向に動き始めた場合。
- システムがレンジの端で抱えた含み損が、システムが耐えられる水準を超えて拡大する。
- 通常の変動幅を大幅に超える動きが連続で発生し、相場が荒れた場合。
- 短期間で含み損が急拡大し、ロスカット水準に一気に近づくため、資金温存を優先すべき。
運用計画の前提が破綻したと判断した場合、優先すべきは資金の温存、ついで計画の見直しです。
ポジションの手動決済(損切り): 含み損が多額であっても、これ以上の損失拡大を防ぐために、ポジションを即座に決済し、運用を停止します。
システムの休止と設定見直し: 新しい相場環境(新しいレンジやトレンド)が明確になるまで運用を休止。
新たな相場に合わせて値幅や取引単位を大幅に変更するなど、設定を根本的に見直します。
のんきかめ豪ドル/NZドル損切り(S塩漬け)
当ブログ、旧Twitter上で報告しました通り、豪ドル/NZドルのレンジアウトに伴い11月7日に私も豪ドル/NZドルの停止および損切りを遅まきながら行いました。
上述した状況:想定レンジの明確な崩壊にあたるものであり、致し方ないリスク……であると言えれば良かったのですが
塩漬けポジションによる損失拡大
でした。すでに23年に運用停止した両建て試験中のSポジション達であり、運用停止と同時に損切りも行っていればもっと小さく済んだ損失でした。
まとめ:恐れず向き合う損切り
ループイフダンにおいて、万一の備えであるリスク管理は避けられないものです。
損切り設定を利用するかは投資家個人の裁量ですが、損切りの必要性が少ない通貨ペア・運用設定を選び、もしも損切りが必要な時が来たら躊躇わず実行しましょう。
一時の損失は生じますが、それが資金全体を守り健全な取引を続けることに繋がります。
取引の成功は使うシステムの優秀さだけでなく、投資家自身が市場環境を常に監視し、システムに「任せるべき部分」と「手動で介入すべき部分」を明確に判断する能力にかかっています。

